2021年6月19日、国際教養大学にて第3回デザインLABを開催し、学生27名、社会人6名が参加しました。
*コロナ対策のため検温、消毒及びマスク着用を徹底しています。
今回の内容
アイスブレイク
前回の復習(ペルソナシート、カスタマージャーニーマップ)+テーマの最終化
デザイン思考ステップ3 アイデア開発、創造
デザイン思考ステップ4 プロトタイプ
デザイン思考ステップ5 テスト
(会場の様子)
アイスブレイク
今回は前回に引き続き同じチームで取り組みました。
アイスブレイクとして「最近興奮したこと」をテーマにチームごとに近況を共有しました。会場からは参加者のさまざまな話が聞こえ、二週間ぶりに合うチームメンバーとの関係性も温まっていきます。 ある社会人参加者はオリンピックの聖火ランナーとして走ったことを全体に共有してくださり、会場全体が興奮しました。
前回の復習(ペルソナシート、カスタマージャーニーマップ)+テーマの最終化
次に、前回までの振り返りを行いました。前回は「どうすれば使い捨てカップをもっと再利用して持続可能な未来を実現出来るだろうか。」という問いに対して、共感・定義を行いました。
今日はペルソナシートを改めて見直し、チームで選出したペルソナを深く理解しました。また、カスタマージャーニーマップでさらにその人の感情、行動を思い出しました。前回欠席だった参加者も必死に共感、理解しようとしていたことが印象的です。
(前回のHMW Question)
そして、前回立てたHMW(How Might We)Question(我々はどうすれば〜できるだろうか?)を見直しました。
特に、設定した問いがペルソナにどんな感情の変化を起こしたいかを考えられているかという視点で振り返りました。問いの質がアイデアの質を決めます。
各チーム自分たちの問いを見つめ直し、ワクワクする問いを再考していました。
デザイン思考ステップ3 アイデア開発、創造
各チーム、テーマの最終化が終わり、いよいよアイデア開発です。このフェーズではステップ2で立てたHMW Questionに答える形で様々なアイデアを発散していきます。
ブレインストーミングのコツはとにかく質より量。互いに創発しながらアイデアを可能な限り書き出していきます。
大量に出たアイデアは一度グループ化によって整理し、またブレインストーミングによって発散する、という繰り返しでアイデアの質を高めていきます。
またより良いアイデアを出すための視点、手法として「SCAMPER法」や「6つの帽子思考方法」を活用しました。
SCAMPER法は代用できないか、応用できないか、組み合わせられないか、などのアイデアの切り口を示唆する問いの頭文字から来ています。
また6つの帽子思考方法は6つの異なる役割(感情的、批判的など)をメンバーそれぞれが担当し、与えられた役割・視点で強制的にアイデアを展開するというものです。
これによって、普段の思考の癖以外の観点からアイデアを批判的に考察したり、考えることができ、より多様な視点でアイデアを創発することが期待できます。
これらの発想方法で多くのアイデアが生まれました。
そして、その複数のアイデアの中から、各チーム一つの解決策を投票(Dot voting)によって選びました。
こうしてステップ4 プロトタイプの準備が完了です。
デザイン思考ステップ4 プロトタイプ
このステップでは選んだアイデアを目に見える形にします。
会場の後ろに設置されたお道具スペースから資材をかき集め、アイデアを検証可能な試作品づくりがスタートしました。
プロトタイプの目的は大別すると四つあります。 このワークショップでは「探索と実験」、「学習と理解」が主な目的になります。
探索と実験:特定の領域内の問題、アイデア、および機会を探索し、段階的な変更、または大規模な変更の影響をテストする。
学習と理解:問題やプロダクト、システムの仕組みをより良く理解する。プロトタイプを使って何が機能していて、何がしていないのかを理解する。
ユーザーテスト:エンドユーザーまたはステークホルダーと関わり、より深いインサイトとより価値のあるユーザー体験が明確になる。
感化させる・購買を促す:ステークホルダーに購買をうながす。
段ボール、モール、紙コップ、セロハン、プラスチックなど、様々な資材を用いてプロダクトやサービスアイデアの試作品(プロトタイプ)を作っていました。紙芝居を作ってアイデアを見えるようにしていたチームもありました。
デザイン思考ステップ5 テスト
次に、最終ステップである「テスト」です。他のチームが創造したアイデアをプロトタイプを使って体験し、それぞれがそのプロトタイプに対してフィードバックを行いました。
このフィードバックを基に、各チームは必要なステップに何度でも戻り、ステップを繰り返し、アイデアの具現化を進めていきます。
今回のワークショップを見にきて下さった教授陣も積極的に参加してくださり、様々なアイデアの肉付けが行われました。
このようにして、設定した課題に対する解決策を目に見える形にしました。
次回は今回もらったフィードバックを基にアイデアをブラッシュアップするとともに、実社会に導入していく際のビジネスモデルについて考察を深めます。
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