2021年5月29日、国際教養大学にて第一回デザインLABを開催し、学生33名、社会人8名が参加しました。密を避けての運営のため、2部屋での開催となり、メインルームでの講義の様子を別部屋でリモートで受講という形態をとりました。(ワークショップ中、ファシリテーターの小原は2部屋を往復し、いい運動になったようです。)
*コロナ対策のため検温、消毒及びマスク着用を徹底しています。
今回の内容
プログラム全体の目的とステップの説明
デザイン思考の概要説明
「超速!デザイン思考」デザイン思考体験ワークショップ
(会場の様子)
プログラム全体の目的とステップの説明
まず、今回のプログラムの実施目的とこれからのステップについて認識を揃えました。
目的:「デザイン思考を用いた問題解決方法の基礎を実践的に習得すること」
今後のステップ:
全5回 各回3時間(土曜日13:00-16:00)
オフラインのワークショップ形式
5/29 デザイン思考とはなにか。
6/5 実世界の問いに挑む。HMW Questions.
6/19 アイディエーション、プロトタイプ
7/3 ビジネスモデル創造
7/17 プレゼンテーション & Take Away
その後、参加者は各グループごとに自己紹介を行いました。ただし、自分のことを覚えてもらうことを意識して自己紹介する、というお題でした。コロナによってなかなか世代を超えた関わりが少ない中で、このような機会は久しぶりだったのではないでしょうか。全テーブル、ディスタンスをとりながら熱くお互いの趣味や仕事、興味分野などを楽しそうに話し合っていました。
デザイン思考の概要説明
次にデザイン思考基礎のインプットを行いました。多くの学生、社会人の方が真面目にノートを取っていたことが印象的です。参加者全員から「何かを学びたい」という熱意が伝わってきました。
今回インプットした内容を簡単にまとめておきます。
ー デザイン思考:
人間の欲求に寄り添い、世の中の問題を解決し、世界に変化をもたらす思考方法
デザイン思考のプロセス:共感から始まる人間中心のアプローチ。
ー デザイン思考の姿勢:
デザイン思考体験ワークショップ「超速!デザイン思考」
そして次に、デザイン思考の一通りのプロセスを一気に体験するためのワークショップ、題して「超速!デザイン思考」を行いました。デザイン思考について知らない人も知っている人も同じ目線でスタートしました。
「日常のめんどくさいもの」をチームごとにブレインストームし、そのうちの一つを題材として抽出。デザイン思考のプロセスである「共感」「定義」「アイデア創造」「プロトタイプ」「テスト」の5ステップを簡易的に実践しました。
ステップ 1. 共感
各テーブルで各自が日常生活で感じている「めんどくさいもの、こと」をブレインストーミング。そして、数多あるアイデアの中から最も共感できるものを一つ選びました。
ステップ2. 定義
共感できる課題を決めたら、課題が解決されている理想の状態をブレインストーミング。解決されている状態ってどんな感情?ということを考え、そのアイデアたちの中から一つ理想な感情・状態を決めました。なかなか理想的な状態を思い描くことに苦戦している様子も伺えました。
ステップ3. アイデア開発、創造
我々はどうすれば「めんどくさい状態」を「理想な感情・状態」にできるか、その具体的な解決策をブレストしました。
そしてブレストで得られたたくさんの解決策を一つに絞り、アイデア創造ステップは完了です。
ステップ4. プロトタイプ
デザイン思考の基本姿勢の一つは「アイデアを見せる」です。プロトタイプでは、アイデアを第三者に見せるための試作品(プロトタイプ)を制作します。
今回は4コマ漫画を使ったプロトタイプに取り組みました。各テーブルで「めんどくさい状態」、「解決アイデア」、「解決アイデアの使い方」、「理想の状態」を4コマ漫画にして表現。絵心の無さに悲嘆する者、腕を鳴らす者、どのチームも楽しみながら表現できていたようです。
ステップ 5. テスト
他のチームのプロトタイプ(4コマ漫画)を見て、お互いにフィードバック。「これいいね!」、「このアイデア実現できそう!」などポジティブなコメントが多く聞こえたことが印象的です。
今回、参加者はデザイン思考とは何か、ということを体験を通して学べたのではないでしょうか。ただ本や動画から学ぶだけでなく、自分で思考し、仲間と協働する中で得た学びもあるでしょう。副学長、議員の方も見学にきてくださり、全体的に熱量高くワークショップを開催することができました。
次回からは各ステップをより詳しく学んでいきます。
作成者:新里
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